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そういえば、出産室では、皆がうんうん唸っていました。泣いたり騒いだりしている人も。私は............まあ、好きで未婚の母になるのだから.............泣いたり騒いだりするのは恥ずかしいだろう.............当時流行っていたフランスから来たラマーズ法という呼吸法を学んでいたので、陣痛も楽に乗り切りました。助産婦婦さんが「まあ、お上手」と言って、他の人を呼んできて私の呼吸法をみせました。それって信じられませんが、まあ、誇らしい気持ちもありました。そして、出産。夜中に娘を産み、しばらくしてから病室に運ばれました。看護婦さんは、言いました。「ねえ、結婚するんでしょう」おめでとうではなかったのです。彼女にとっては、独身の女性が子供を産むなんて考えられなかったのです。気の毒だと思ったのかも知れません。その日は、東京に雪が降りました。日赤病院の窓から、白い景色が見えました。あれから...........
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昨年は娘と一緒に彼女の誕生日をすごしました。何がしたいの?娘は、「お母さんと24時間一緒にいたい。お母さんと私の間には、いつも仕事が入っていたから」その言葉は、私にズシーンときました。もっと、彼女に時間を上げればよかった。今年は.............なのに、私は日本。彼女はオーストラリア。また時間を上げることが出来ませんでした。彼女は今ゴールドコーストにいます。幸いなことに、ゴールドコーストは、洪水に被害にあっていません。ブリスベンの人たちが苦しんでいるのに、なんてラッキーなことでしょう。ボーイフレンドの家族は、ニューサウスウエールズ州のグラフトンと言うところにいます。しかし、グラフトンも大雨が降って、道路が切断されました。「家族は大丈夫?」"They are OK" ホッとしました。
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今日、クインズランド州のトゥンバに住む騎手の冨澤希君と話をしました。君なんて言えないかもね、もう。彼は、私が創ったブリスベンのQRITCという競馬学校に来た生徒です。確か、高校1年で来たと思います。学校を卒業して、騎手になりました。今もいるトゥンバでデビューしたのです。彼が先鞭をつけて、この地に、今は10人以上の日本人の騎手がいます。私は競馬学校を3つ立ち上げましたが、その3つの学校の生徒たちが集まっているのです。トゥンバは、町がほとんど浸水しました。と、思っていたら、希君に聞くと、競馬場や厩舎は大丈夫だったそうです。トゥンバには、人工の馬場があり、今でも競馬が出来るって言っていました。彼の家も家具が少し濡れたけれど、その程度で済んでいる。他の日本人の騎手たちも全員、大丈夫って、言っていました。よかった。でも、希君によれば、「僕たちは大丈夫なのですが、スチュワード(裁決委員)が行方不明になっているのです。心配です。」新聞の記事で、読むと、先日四輪駆動に屋根の上に子供二人と母親が乗っていて助かった。でも、父親が行方不明。それは、なんと、希君が言っていた、競馬の裁決委員だったのです。
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テレビでまた流されている家の屋根に何とかへばりついている馬たち数頭を見ました。涙が出そうでした。馬たちは助けてと言えないし、ヘリコプターでは助けられない。それでも、カンガルーを助ける人や、犬を助けている人たちもいました。ありがとう。ほんとうにありがとう。動物保護団体のRSPCAでは、保護された動物は、フォースターケア(一時的な里親)に行ったけれど、多くの動物が運ばれてきて、もうキャパシティを越えているのだそうです。昨年のブッシュファイアーの時に、自分の馬を助けようとして、馬ともども亡くなってしまった人もいました。今回もこうした悲しいニュースがたくさんありそうです。がんばれ、クインズランド。
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先ほど、ブラジルの災害も知りました。地球は一体どうしたのでしょうか。何を怒っているのでしょうか、
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