ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

きなこちゃんの命

今日、きなこちゃんは、まだ数日の短い命を終えました。「真理子さん、彼女は学院の一年生です。初めての動物の死に動揺しています。彼女を慰めてやってくれませんか」という院長の言葉で、私は、MAIちゃんが泣いているという院内の会議室に向かいました。階段を上がると、その踊り場で彼女が泣いていました。「悲しいよね。泣いていいからね」とMAIちゃんの肩を抱いてあげたら、私も涙が流れてきました。二人で、暫く泣いてから、彼女を院長室に連れていきました。彼女を座らせて、こんな話をしました。「悲しいよね。命が無くなるって本当に悲しい。たくさん泣いていいからね」私も、カーリーが私の出張中に死んで、本当に胸のつぶれるような思いをしたことを、泣きながら話しました。彼女は胸の中から、ハンカチに包んだ、手のひらに乗るような小さな小さな猫ちゃんを出しました。

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「名前は?」「きなこ」そう。きなこちゃんは、まだ目を開けていて、まるで生きてニャーと声を出しそうでした。彼女は、動物の看護師志望です。「きなこちゃんは、ここからいなくなったけれど、あなたの胸に生きている。それに、あなたは、これから看護師になって、たくさんの動物たちの命を助けるお仕事をするんでしょう。なんて幸せなんでしょう」MAIちゃんは、うなずきました。暫くして、MAIちゃんは「ありがとう」って家に戻りました。この日を忘れない看護師になって欲しいなって思いました。

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私が九州動物学院のインターナショナルディレクターになって、今、いろいろなことが身の回りで起きています。私は、学校や教育に携われることが本当にうれしくてなりません。しかも、動物を助ける人達を作る学校にかかわることができて、なんと幸せなことでしょう。そういえば、15年以上前に、私が初めての日本人のための競馬学校を作った時も、そんな思いでした。馬を幸せにする人を作りたい............実は、その時の第一期生に、先日、川崎競馬場で会ったのです。まだ学校もできていなかったのに、彼は、私に会いにシドニーに来ました。学校はクインズランド州に作ったのですが、17人来てくれた、彼は第一期生でした。

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実は、昨日、MARIさんからメールがありました。本当に久しぶりでした。しかも英文のメールでした。MARIさんは、やはりかなり前に、私がディレクターをしていたトレインテックという学校に来てくれた学生です。5年ぐらい生産牧場に働ていて、先が見えないので、オーストラリアに来たい人がいると言うので、わざわざ彼女に会いに北海道に行ったのです。それから、彼女は、考えを変えて、誰か他の人のアドバイスでオーストラリアに来ようとしましたが、挫折。私に、再び相談があって、結局トレインテックに来たのです。「縁」かな? 彼女は、卒業して、暫く、ビクトリア州の大きな牧場で働いていました。ビザの問題があったな。一体、どうしているのかなと思っていたところでした。最近、「あの人どうしたかな」と思うと、必ずのように、その人たちから連絡があるのです。

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MARIさんは、なんと、雇用主である牧場から永住権をとってもらっているとのことでした。これは、よほど高い評価を彼女がされている証拠です。メールには、英語で、私がもうオーストラリアを離れたと思ったでしょう。へへへ。って書いてありました。自己満足の感じがしますが、でも、正直、教育に携わってよかったと思いました。彼女が北海道にとどまっていたら、おそらく、馬からは離れていたことでしょう。色々悩んでいましたから。その彼女が、オーストラリアで永住権をもらうまでになった........

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今夜、まだ、目を開けていた、きなこちゃんの姿を私は忘れることができません。彼女のことを思うと、今、こうしていても、涙が出ます。MAIちゃんに私は言いました。「きなこちゃんを、光の中に放してあげましょう」って。オーストラリアの作家が書いた本、「シャドードッグ」の中で主人公が、まるで自分のシャドーのようだった、愛犬をそうしたのです。泣いて、泣いて、そして、光の中に放してやりました。私も、カーリーがいなくなった時に、そうしました。
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