ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

今井寿恵さんの思い出

「自分でなければ撮れない写真を撮らなければ、写真を撮る意味がありません」と、今井さんは言っていました。今井さんに初めてお目にかかったのは、もうかれこれ25年前です。山野浩一さんが、他の何人かの人たちと、今井さんをオーストラリアに連れてきてくださって、それ以来のお付き合いでした。とはいうものの、何年も会っていなかったのを、昨年、吉永みち子さんが、誘ってくださって、今井さんの77歳、喜寿のお祝いで、久しぶりに、お目にかかったのでした。「今井さん」「真理子さん」HUG.時間が一瞬に過ぎ去って、本当に嬉しかった!私の事務所には、今井さんの写真がたくさん飾ってあります。その今井さんが、昨日、亡くなったと、日本の草山さんが、メールをくれました。えっ、あんなにお元気だったのに。呆然としました。

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今井さんとは、パースまで出かけました。ちょうど、クリスマスから、新年の日程だったので、大きなレースはパースしかありませんでした。確か、加賀騎手の騎手として最後の年で、加賀さんは、シドニーの元旦のレースに騎乗して帰られたと思います。確か、私が山野さんと大喧嘩して、それを慰めながら、今井さんが、元旦の私の誕生日を祝ってくださいました。彼女からいただいたバッグを今でも持っています。今井さんは、あれからオーストラリアに戻ることはありませんでしたが、代わりに、アシスタントの長浜さんを送ってくださいました。長浜さんは、何度かオーストラリアにいらっしゃったと思います。実は、その長浜さんも、何年か前に、若くして先立ってしまいました。今頃、今井さんは、長浜さんと、天国で談笑しているかも知れません。彼女の写真で最も好きだったのは、この写真。ウエッブからお借りしてしまいました。ごめんなさい。9e4c5f6f57a6efe0.jpg 雪に穴を掘って、カメラを備え付けて撮ったのだと教えていただきました。6420140b3aa53184.jpg シンボリルドルフが、負けて帰って来た時に、涙を流した瞬間を、今井さんは見たと語っていました。ルドルフのことを語る彼女は、まるで恋をしているような感じさえしたものです。

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主人に、今井さんのことを伝えたら、「彼女は、自分の好きなことを最後までして、好きなように生きたんだろう?だったら、彼女は幸せじゃないか」って。そうかも知れません。でも、去年、あんなにお元気で、88歳まで、写真を撮り続けますって言っていたので、あまりにも急な亡くなり方に、正直呆然としてしまっているのです。今井さんの冥福を祈ります。


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今日、隣の家のサリーがやってきました。ちょっと、話したいことがあるって。彼女は独身。英国出身の素敵な女性です。彼女が「ガンが再発したの。これから、病院を行ったり来たりするけれど」というと、主人は「僕は、ほとんど家か会社にいるから、車が欲しいときにはいつでも言ってくれ」って。それから、買い物など必要なものがあれば、我々がするからと言いました。彼女は、今回、Stem Cell、つまり幹細胞治療をするのだそうです。それでなければ直らないと言われたと、静かに説明をしてくれました。彼女の家族は皆、英国なので、病院に入ると連絡が難しくなります。私たちは、私たちのメールアドレスや携帯の番号を教えて、もし、英国の家族が連絡したければ、我々にすればいいと言いました。幹細胞は、恐らく、英国にいる彼女の双子の弟か兄が、くれるだろうと彼女。主人は、(絶対、言うと思った!)「僕のでもよければ」と申し出ましたが、彼女は、「ありがとう。ただし、家族以外の人がドネートする場合には、まずは、大きな幹細胞のネットワークに登録して、それからということになるので、恐らく、今回は間に合わないと思う」と、言っていました。

☆ ☆
「私は、今、かなり落ち着いているのだけれど、でも、やっぱり話をする人が必要なので、精神科の医者に会いにいっている」と、サリーは説明してくれました。精神的に参ってしまったら、治療の辛さに絶えられないかも知れないと思ったというのです。ガンの再発。大変なことです。しかも、彼女の場合には、半年以内に治療をしなければ、先がないと言われているのです。でも、何でもそうですが、ジタバタしても、何も良くなりません。ガンも無くなりません。彼女のように、冷静に、自分が置かれている現実を認め、助けてもらえるときには、あるいは人には、その助けを乞う。FUSAKOさん、MATESHIPのことを聞いていたよね。MATESHIP は、オーストラリアの伝統なのです。その昔、イギリスやアイルランドから、格子のない牢獄、オーストラリアに連れられて来た人たちが、頼れるのは、一緒に来た仲間たちだけ。その中で、MATESHIPが生まれてきたのです。私は、いつも人に言います。ないのはお金だけ。でも、他のことなら、私たちでできることは何でもしますって。でも、このMATESHIPって、昔の日本にも存在していましたよね。
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コメント

そう、「お互い様」とか「相見互い」とかいう言葉を思い浮かべます。
大変なときにこそ、そういう精神て自然発生的に湧き上がる、というのは日本でも阪神大震災などが示すとおり。
でも、最近は、そうねえ、ちょっと前まで景気回復と格差拡大が信仰していた日本では、「勝ち組」の人は気分はプチセレブの自己チュー、「負け組み」の人はあきらめか開き直り、って感じで、人のつながりが薄れているわよね。

  • 2009/02/21(土) 08:22:42 |
  • URL |
  • Fusako #Kbxb6NTI
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負け組

でも、負け組だから(私がそう)、負け組の人たちが、助け合うってことがあるわよね。勝ったと思っている人たちはまあ、それでいいとして。でも、正直、勝ったとか負けたとか、どこで決めるのでしょうね。成功して大臣にまでなって、お酒で大臣を辞めてしまう。彼は、人生というスタンスから観ると、勝ったのでしょうか、負けたのでしょうかね。

  • 2009/02/21(土) 08:40:09 |
  • URL |
  • MARIKO #-
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あら、MARIKOさん、わたしたちは勝ち組でも負け組でもないのよ、そういうのと関係ないの、勝ち負けを考えて暮らしてないでしょ。自分では嫌いな言葉を安易に使った私も悪かったのですが、勝ち組・負け組って、日本人の価値観のとても悪い側面を、そして、拡大しつつある側面をあらわしていると思えるので、嫌いだけど、関心は持っている言葉なの。日本人のどういう側面かというと、自分の価値観を持たず、他人との相対的な関係ををものさしにする面。人によく思ってもらいたい、優等生になりたい、からはじまって、人より少しでも偉くなりたい、人より儲けたい、人を使いたい。たぶん、日本の家のあり方からして間違ってるからね。親が子を私物化し(自分の言うことをきかせようとする)、そして子どもが優等生であることを望む、子どもが自分を確立することよりも。そういう土壌が勝ち組、負け組思考につながっているのよ。ですから、そういう生き方や考え方をしない人は、別にリッチじゃなくても、負け組なんかじゃない。そもそも、おたくのご主人さま、リッチじゃないからって自分が負けてるとか思う方じゃ全然ないでしょ。
そういう他者基準の思考ではなく、自分を持ち、自分で考える、そして自分にとって楽しい生き方を追求することと他者とのMATESHIPが両立するような生き方、を日本人が考えないとならないと思ってるんですけどね。
実際には、日本人はその方向からどんどん逸れてる。とても具体的な小さいところで言うと、日本の電車の中で、若いヤツだの子どもまでが人を押しのけてすわろうとする、そういうのが増えてる。だけど、そういうヤツらって、自分にとっても「ウチ」ではそれなりに周囲に媚びる行動をとっているんだと思うし、そういうヤツらを育てた大人がいる、そういう社会になりつつあるのがねえ・・・・。

  • 2009/02/22(日) 07:24:55 |
  • URL |
  • Fusako #Kbxb6NTI
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本の話

楽しいお話をちょっと追加しよう。おたくのご主人さまから送ってもらったJardineの本、面白く読みつつありますが、向こうの本はデカい!電車の中で片手で読むのはつらいわあ。でも、スキナー、わたしが送ったElkinsのギデオンと同じく、しぶい大人の男でいいわよね!で、"Old bones"が、観光もの(モンサンミシェル)、歴史もの(ナチ)、そして、おいしいものが出てくるし、人間模様やユーモアなどもアガサ・クリスティと雰囲気が似ていると思ったのでした。
どっちもたぶん古本で買ったのよね。ご主人さまによろしく!

  • 2009/02/22(日) 08:53:50 |
  • URL |
  • Fusako #Kbxb6NTI
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