ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

今日が、私の最後の日だったら

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私は一体何をしたいのだろうか。
一生懸命考えても、
あまりいい考えは浮かばない。

実は、隣人のサリーが、その最後の日々を迎えている。
彼女は、およそ5年に渡って、血液の癌と闘ってきた。
その間、仕事をやめ、
癌患者が集まるカウンセリング、
サイコロジストとの接触
絵のコース
工芸のコース
また、様々な友人達を訪問したり
訪問されたりして、
闘病生活をより豊かなものにすべく
努力をしてきた。

もちろん、その間に、何度かの
つらい癌治療。
脱毛のたびに、
彼女には素敵な帽子が増えた。

「真理子、あなたの目がね素敵ね」
と言われて、日本から、彼女に似合うフレームを買ってきてあげた。
「似合うわよ」「皆にそう言われるわ、ありがとう」

彼女と時々コーヒーを飲む。
音楽の話、政治の話。そして、二人とも大好きな映画の話。

うちの主人は、彼女の最初の頃の癌治療の時には、
ほとんど毎日、車で病院に送ってあげていた。
今は、主人は朝早くから働いているけれど、
彼女の病院が近いので、仕事の合間に、治療中の彼女のところに
よることもある。

そして、私達は、まるで彼女が、癌から立ち直ったように考え、
毎日を過してきた。サリーといううちの犬の名前は、隣人と同じもの。
彼女は、それを、彼女のほかの友人達に伝えて、ほほほ、と笑う。

その彼女が、もう最後の時を迎えたと、担当医に言われた。
彼女は、私が、日本にいる間に、主人に話をして、
「できるだけ、家にいたい。病院にいきたくない。
ただし、本当に、家にいられなくなったら、
ホスピスに行く。
しかし、家にいる間、できれば、夜だけ、
あなたたちの家におかしてもらいたいのだけれど「と
相談された。主人は、真理子に相談すると、言った。

オーストラリアからの電話に、私は、OKをした。




彼女は今、自分の持ち物を整理している。
彼女の双子の弟が、来週シドニーにやってくる。
長くいても仕方がないから、「5日間だけきてよ。さようならをするために」と、サリーが
言ったのだという。そして、サリーは、「ちょっと、悲しいわね」と言った。
ちょっと............
絵が好きな彼女は、描いた絵を友達に渡し始めた。
絵を立てるキャンバスを、うちの娘にとくれた。
先週の日曜日は、彼女の友人が来て、彼女の持ち物の
整理をしていた。
彼女は、大いなるリアリストだ。
自分の立場を理解している。
しかし、どんなに理解していても、
自分が愛した持ち物を、整理する気持ちはどんなにか
辛いことだろう。
涙なしには、考えられない。




私は、今、彼女が来る予定になっている私達の家の一室の、掃除を始めている。
娘達の部屋で、ほぼ倉庫になっているところだ。
彼女がここに移ってくると、緩和ケアの人たちが、ここが、適当な場所であるかどうかを
チェックに来るという。

昼間は、彼女は自分の家に帰りたいという。
夜、私達のところにやってくる。
なにか、あった時のために。

彼女の意思は、
彼女の死の瞬間は、
1人になりたい。
葬儀はいらない。


彼女にとって、今日は、最後の時だ。
毎日が、最後の時である。
彼女には、明日という言葉は、存在しない。

でも、よく考えてみれば、
私達の人生もそうかも知れない。
今日一日。
そう考えたら、
グズグズしている暇はない。
人の悪口を言ったり、
出来ないことの言い訳をしている暇はない。



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