ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

日本の農業.....暗いくらいと嘆くより

フェースブックで、次のウエッブを紹介された方がいます。
農家の婿のブログです。
福島の農家の大変な様子がブログには描かれていました。
胸が痛くなります。
ただ、私はそのtone 音調が気になりました。
英語のtoneは、大変重要なコミュニケーションの手段です。
同じYes でも、toneが違うと戦争まで起きるほどの大違いになります。
私は、ブログの中のそのtoneが気になったのでした。
恨み。恨み。恨み。そんな感じが聞こえました。

福島。放射能。それは誰も否定しえない大変な災害です。
しかし、彼は、ブログの中で、農業の流通方法や、価格のことも
述べていて、それについては、私は疑問を持ちました。
彼が歎き、罵倒する、その流通体制の中で、その方は、今まで生きていたのではないか。
今回の災害が起きるまで、その流通体制の中で生きて来て、それを、「よし」としていたのでは
なかったのだろうか。ところが、今度は、手のひらを返して、その流通体制を
非難する。確かに、悪い人はいるだろうが、人を恨んで一体そこから、何が生まれるのだろうか。
...........と思ったのでした。しかし、私は農業の専門家ではありません。

そこで、観音山フルーツガーデンの児玉さんに彼の意見を伺いしました。
それが、下記の通りです。


農家の婿のブログ

***
観音山フルーツガーデン、児玉典男さんの意見

確かに放射能という目に見えないやっかいな代物の影響は、
他の地域に住む私達には到底理解できない程厄介でしょう。
しかし、この文面だけを拝見する限り、放射能と関係ない他の地域の農業者にもあり勝ちな、
「被害者妄想」で「自虐的」な発想にしか見えません。

今年のみかんは全国的に味が薄く、生産者手取りが超安値で推移して、
出荷しても採算が合わないために
産地では沢山のみかんが園地に捨てられています。
過去の味の良かった年でも、生産者原価に届かない年がほとんどで、
私が就農して40年、その間に沢山のみかん園地が
耕作放棄地となり、今も加速的に減り続け、ここ20年間の間に、
1/3以下の面積にまで激減しています。

生産・出荷団体はその原因として、消費者の嗜好、環境変化だけを列挙していますが、
私の考える最大の原因は、旧態依然とした流通システムや、
それに沿った栽培努力の欠如に起因するところが多く、
JAなど大きな組織で「寄らば大樹の陰」的に安住して、
そこから一歩踏み出そうとしなかった生産者自身に最大の責任があると考えています。

放射能が無くても、毎年、農産物の生産者手取り価格は、相対的には上下しても、
絶対的価格は常に安いのです。

観音山では社員の父親が栽培する米を直接購入しています(この形を縁故米と言います)が、
その玄米の価格は15,000円/60kgです。

JAに出荷すると11,000円にもならないでしょう。
TPPで米の価格jが更に下がり、仮にその差が2倍、3倍以上になっても今のまま購入を続けるでしょう。
どこで栽培したか分からない米より生産者の顔が見えるので安心だからです。
他の消費者の方も同様ではないでしょうか。

もし、このブログで嘆かれている方が、消費地に信頼のできる消費者とつながりを構築していて、
詳細な産地情報や検査データをダイレクトに提供できれば、風評被害などに迷わされることなく、
生産者が希望する価格で購入していただけるはずです。

現在のヨーロッパの経済危機の状況を見ても、政治が市場経済に翻弄されています。
政治や行政、既存の流通組織を頼るのではなく、生産者自身が市場流通の中に素早く身を置いてこそ、
活路を見いだせると思います。

何事もそうですが、常に前に出なければ、日本の農業に将来はありません。
リスクを恐れ、現状に甘んじていることは、猛烈な速度で動いている世界経済ですから、
後退を意味していると思います。

私も生産者の歴史の中で、沢山の悪徳業者を見て来ましたが、
”風が吹けば桶屋が儲かる” のは今に始まったことではありません。
仮に、その業者が悪徳で自己利益だけを追求する者であったとしても、
そのような業者が無ければ、値段さえ付かず、
産地に米の在庫の山ができる可能性があり「必要悪」と
考えれば腹も立ちません。

今、巷では経済後進国の農産物に関して「フェアートレイド」と言う言葉が出ていますが、
その最終目的は、生産者と消費者をできるだけ
近い流通で結び、生産者に有利なシステムを構築する活動に尽きると思います。

イギリスを初め、ヨーロッパでは巨大なスーパーが価格決定権を持ち、
生産者を苦しめていると聞いていますので、
既存の流通システムの破壊し、新たな流通を創造する以外に、
世界の農業が健全に消費者に食糧を供給できる道はないと思います。

観音山では、消費者のお顔の見えない卸売を極力避けて、マルチユーザーへの販売に力点を置いているのは
沢山のお客様を持つことによるリスクヘッジを主眼に置いているからです。
私達生産者には”お客様は神様です”で、日々、その言葉を肝に銘じて生業に励んでいます。

”暗い暗いと嘆くより、自ら進んで灯りをつけましょう”
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コメント

色と農業

おはようございます。
今回の被害にあわれた農家の皆様をはじめ、震災のためにご苦労されていらっしゃる方々に心よりお見舞い申し上げます。
昨日、私も地元の勉強会に参加しました。農業における6次産業化です。
産物を機能化することによって世界的にアピールできるということを学びました。今や、健康一番です。きちんとした取り組みと活路は、沢山あることも勉強になりました。
農業は、これからの一番の職業になると信じています。

では・・・これから畑です。v-22

  • 2011/12/07(水) 08:34:39 |
  • URL |
  • miho #A21byJl6
  • [ 編集 ]

日本の復興

みほさん、暫くです。
本当に、被害に遭われた方には心からお見舞いをしたいと思います。
オーストラリアで、タクシーの運転手さんが言いました。「僕たちは、日本を信じている。あの戦争から立ち直った日本人は、強い。必ず立ち直れるって」驚きました。世界は日本人を信じているのです。知恵と力を合わせれば、必ず日本の復興があると信じています。

  • 2011/12/07(水) 10:39:18 |
  • URL |
  • MARIKO #-
  • [ 編集 ]

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