ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

がんばれって、わからない

27年前にオーストラリアに行きました。それから2年後に会社を創りました。
オーストラリアに行った時には、あまり日本人がいなくて、日本人は駐在員か、
あとはわずかの旅行関係の仕事。
日本人の観光客はまだオーストラリアを「発見」していませんでしたから
、ほんのわずかな数の日本人観光客しかきませんでした。
おみやげ屋にわずかの日本人がいたと思います。
あとは、駐在員相手の引っ越しの会社。そんなものだったかも知れませんねえ。
なにせ、シドニーに日本食レストランが2軒しかなかった時代でしたから、
日本食レストランでの仕事の数だって限られていた時代だったのです。

そんな時代に、上の娘と一緒にオーストラリアに移住して、仕事を探しましたが、
お土産やでは、over qualified だと言われて断られました。
つまり、学歴が高い..............仕事だったら何でもよかったのですがけれど。
引っ越し屋では、車の運転が出来ないからと言って、断られました。



何とか、最初はJTBで仕事をいただきました。Thanks!!
まだJTBのインバウンド(オーストラリアに来る人)とアウトバウンド(日本に行く人)を入れて、
20人位しか社員がいなかったと思います。実はその時、シドニーの副支店長だった
鈴木勝氏は、今、桜美林大学の教授です。シドニーから中国に行き........
なんと50歳で大学教授に。「50歳で大学教授になる方法」という本も書かれました。
さて、私は、JTBから、カンタスの子会社に移り、その後、一年間務めて、小さな翻訳会社を創りました。


それから、ずっと翻訳をしてきました。翻訳会社から、マーケティングの会社になってからも
国を越えて仕事をする場合には、必ず、翻訳が出てきます。
それにしても、色々、難しい翻訳がありましたねえ。
オーストラリア政府は、かつて「マルチファンクションポリス」つまり、多機能都市を
日本のお金で創ろうとしたことがありました。
そう、日本はお金持だったのです。その時に、翻訳の仕事をたくさんいただきました。
日本語で「夢の多機能都市」とあった文章を、今度は英語に直す。英語に訳した文章を
今度は、日本政府はまた日本語にする。翻訳代で3回儲けました!
そんな時代もあったのです。
さて、その「夢」ですが、これは、翻訳が大変難しい。外国の人にとって、「夢」は、非現実的なもの。
実現の可能性の少ないもの。したがって、dream は、必ずしも日本人が考えるような
「素敵な」言葉にはならないのです。
そんな話、馬鹿げた話だよ。なんて言う時に、dreaming という言い方をすることがあります。
翻訳では「夢」は外しました。


英語に、翻訳できない言葉に、「がんばる」があります。
これは、難しい!「がんばれ」も難しい。
私はがんばります......... I will do my best なんて訳すひともいますが、
ううん。そうかなあ。まあ、それでOKという場合もあるけれど、
日本人がいうところの「がんばります」というのとは、ちょっと違いますよね。
つまり、英語の人は、「がんばらない」のですよ。
その時その時で、自分のやり方を「選択」していくので、「がんばる」などという
あいまいな「行動」をとらないのです。あいまいな「考え方」をしないのです。


お金がない人に「がんばれ」。どのように?
病気のひとに「がんばれ」。どのように?
愛する人が亡くなった。どのように「がんばる」の?
日本人や日本語は、曖昧な表現を使って、
その場しのぎをするのです。
「お大事に」もそうです。病気になっているんですよ。
「お大事に」って何?
そして、翻訳は、当然ながら、Impossible (無理)。

そういえば、地震の後に、なんとか松本と言う人が
「日本人はつよい」「信じてる」とか、何度も何度も、何度も何度も繰り返していました。
日本人が強いってどういうことでしょうか。日本人の何が強いのでしょうか。
誰と比べて強いのでしょうか。信じているって、あの松本とか言う人が
信じてるのでしょうか。それが、どんな意味があるのでしょうか?
そのひとが信じていることが、どうしてそんなに「大切なこと」なのでしょうか。
オーストラリアでは、山火事も洪水もあって、皆大変な思いをしていました。
あの時に、日本のように、あんな「曖昧な」メッセージを出し続けることなんか
考えられません。あれは、日本の誰かが仕組んだ「洗脳」作戦です。


日本語の曖昧な言い方は、英語に翻訳することができません。
がんばれって言われても、がんばれないのと同じこと。
でも、諦めずに not give up、前に進む move forward と言うことはできるかも知れませんけれど。
前に進むと言うことは、一人一人、意味が違うかも知れません。
やり方も違うと思います。
仕事がうまくいかない時、何か問題がある時..........前に進むと言うことは、
問題と直面して identify the problem 、
その問題を解決できるような手段をとる........deal with it
しかし、それでも問題が、解決できない時には、他の方法をとる。ということかな。
keep trying, keep going, keep insisting or pursuing ...........


がんばれって..........言い方は、私も、どうでもいいかあ.........と言う時には
では、頑張ってくださいさいねえ...........なんて使うこともあるけれど、本当は、
そんなこと言われてても、相手の人は、頑張れない。私だって、そんなこと言われても
やっぱり、がんばれない................なあ。

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コメント

弟より物言い

30年も日本に生れ育ち、日本人?でありながら、このような物言いは私は好きでありません。

確かに今回の頑張れコールには違和感がありますが、これは、言っている本人がどの世界から言っているかで、伝わり方も違うと思います。

『頑張れ』は、努力することにも使われるだろうし、耐え忍ぶことにも、奮起することにも、如何様にも意味を持っているのだと思う。
被災者の傍で復旧活動にまい進している人の言葉だったら。。
自分は家も家族も失ったけど、家が流されたぐらいで。。『頑張れ』というひとだったら。。。
『頑張る』本人にすれば、どのカードを引いてもらってもOKぐらいの気持ちで発することもあるし。。。

だからといって、翻訳しきれないからと、もっとハッキリと・・・と言われても、長い歴史の中で人と人が上手に生きていくために醸成されてきた言葉が・・・というより、同じようにあいまいにして生きていくことが身を守ることでもあったことを否定されても困る話だと思う。

私は、あなたの『日本』を消した?もとからなかった?様な物言いが好きではありません。
それよりも、日本を否定するような物言いでは、日本で商売をする上では困ることのほうが多くなるのでは。。

私は、直ぐに旧陸軍の蛮行を持ち出す中国人が好きではないし、でも、ファッションやアニメ、日本の現代文化を憧れている中国の若者は大好きです。

そんなもので、傍にいる人だって、仕事を頼む人だって、日本は好きだけれど、でもね。。
位のほうが良いのかもしれない。

もちろんそうなのだと思うけど、間違ったメッセージなっているような気がする。
それはとても損な事だとも。。

端から見下した物言いをするのではなく、今こそ30年間日本人であったことを活かした”日本人の心”を翻訳して他の国の人との仲立ち者を前面に押し出したならいかがなものでしょう。

  • 2011/06/15(水) 14:32:45 |
  • URL |
  • 堀籠利器 #-
  • [ 編集 ]

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