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ようこそ!ハイランド真理子のブログです。

オーストラリア在住。団塊の世代。海外の競馬や犬事情も含んだ日記です。

おしゃべりの効用

オーストラリアを発つ前です。娘が、一緒に行こうというので、チャッツウッドという町に出かけました。つまり彼女のショッピングに付き合ったのですが、まあ、二人の時間がなかなかないので、これでいいの!さて、ショッピング後、彼女は自分の家にバスで、私は、タクシーでやはり自分の家に戻りました。うちは、近いので、そこから、車で約20分の道のりです。私はいつもタクシーでドライバーと話をするのが大好きなので、今回もおしゃべりをしました。最初、ドライバーはだまっていたので、私のほうから声をかけました。「あのお。変なことを聞きますが、車の中で携帯を使っている人って、何パーセントぐらいなんでしょう」。と、ドライバーは「あっ、失礼。いつも、僕は、乗客の人と話すのが好きなんですが、今ワイパーの調子が悪くて、それに気を取られていて、無愛想をしてしまいました。ごめんなさい」って、謝るのです。まあ、なんてていねいな人だと感心しました。

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そして彼は言いました。「そうですね。タクシーに乗ってくると70%の人は、携帯を使いますね。話している人もいるし、携帯で遊んでいる人もいますねえ」「そうですか。もう、携帯なしの生活はなくなったのですねえ」と、私も答えました。バス停で待っている。電車を待つ。待っている間に、何かを見つめる。見つける。そういうスペースやタイムを、我々はもう放棄してしまったのでしょうか。オーストラリアの老人介護施設、認知症の多い施設に「バスの来ないバス停」があると聞きました。そこには、日がな一日老人たちが、バス停に座って「来ないバス」を待ち続けます。「今日はバスが来ませんねええ」「混んでいるんでしょうか」そして、日が暮れて、彼らは、また施設の中に戻っていくのだそうです。「待つ」という時間は豊穣の時間です。しかし、私たち、特に、今の人たちは、何かを「すぐ」「インスタント」に手にしたがります。それは便利なのでしょうが、その便利さを求めすぎるために、わたしたちは「待つ」という行為の豊かさを亡くしてしまったのではないでしょうか。

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タクシーのドライバーと色んな話をひとしきり。「うちには、成人した子供が二人いるんです」「彼らとは、音楽が共通の趣味なんです。家族一緒に、インでペンデントミュージックのコンサートに行くんです。だから、彼らと私たち夫婦は、話すことが一杯あるんですよ」へええ。「ところで、僕のうちには、AKITAがいるんです」あら、そうなの。彼は、私が日本人だと分かったらしい。「もう9歳になるんだけれど、彼女は家のスターだ」「AKITAはヘレン・ケラーが飼っていたって知っていますか?」「ええ、戦争中に、軍にとられそうになる8頭のAKITAを隠して、戦後純血のAKITAの繁殖に勤めた人の物語を読みました。それは素晴らしい本です。DOG MANという本です」「まあ、あなたは、どうして、私が犬や犬の本に関わっていると知っているの?「ええっ?そうなんですか」「ええ」「だったら、その本をぜひ読んでください。DOG MANです。素晴らしい本です」とまあ、おしゃべりをすると、こんなことが起きるのです。もちろん、その本を手に入れて読んでみることにします。よかったら、ぜひ日本に紹介したい。それにしても、日本人が知らないところで、日本の話が語られているのですね。

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少しずつ有明の人になりつつあります。今日はNOBUKOさんとMAOさんのオタクで、美味しい餃子をご馳走になりました。れんこんとオオバの入った歯ごたえのいい、餃子です。今度は、自分で作ってみます。さて、おしゃべりは止められない。さっきのようなことがあるから。
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