また、24時間、鎖でつないでおくことは、オーストラリアでは禁止されていることも学びました。

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他にも、シェルター、つまり日陰を作ってやること。鶏や牛で、食料用として飼われている動物でも、必ず、住む場所を含めた快適な環境を作ってやること。九州動物学院の映子先生は「日本で、豚を檻に入れて運んでいるのをみました。それも二段重ねでギュウギュウ詰めにして。なんてひどいことをと思ったのですが、やっぱりあれは虐待だったのですね。動物はものではないですものね」と語っていました。今日は、インスペクターと呼ばれる係官の話も聞きました。虐待のケースを調べたり、それを訴追したり、虐待されている動物を救助したり、インスペクターの仕事は尽きないようです。私は、このRSPCAのような組織を日本に作るのが夢なのです。なかなか実現しそうにない夢だと思いますけれど......。とりあえずは、トレーニング・コーディネーターで獣医師のナレルさんを日本に連れていきたいと計画しています。午後は、RSPCAの中にある獣医クリニックで、猫の歯の手術をみました。これは外部から来ている患者だそうですが、10歳の猫の歯を全部抜くんですって。食事食べられるのかしらって、自分のことのように心配になってしまいました。

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RSPCAでは、CHOOSE WISEというポスターを見ました。これは、スーパーなどに貼っておくそうで、動物を大切にしている会社から商品を買いましょうという趣旨のものです。例えば、鶏の卵を買うのでも、フリーレンジと言われる場所の卵を買ってくださいという呼びかけなのです。フリーレンジとは、ケージに入れて鶏を飼っているところでなく、農園で自由に鶏を遊ばせて、彼らの生活のQOL(クオリティオブライフ)を大切にしているところ。卵もそこから買いましょうねということなのです。つまり、たとえ、最後に食用の肉になるのだとしても、最後まで彼らの命を大切にしてあげましょうということだと思います。学生さんたちは、RSPCAで多くのことを学んで日本に帰ります。日本にはこうした大規模な動物保護団体がありませんが、個人で動物を救助している人たちは、多くいると聞いています。学生さんたちがそうした団体にぜひ力を貸してあげることができますように。

動物の命の大切さや、動物の愛護の精神を、ぜひ社会に伝えていく人たちになりますように。
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RSPCAのようなシェルターに行くと、私はいつも泣いてしまいます。今日も、保護された犬の中に、うちのカーリーに似たジャックラッセルと見つけて、泣いてしまいました。うちのカーリーは、私たちに愛されて大切にされ、その命を終えましたが、彼とそっくりのまだ11ヶ月のその犬は、もしかして里親が来なければ、命を絶たれてしまうのです。彼は、その運命を知っているように震えて座っていました。私は涙が出て困りました。家に戻り主人に言ったら、もし、彼がそこにいる間に里親が見つからず、安楽死になりそうだったら、うちで飼おうと言っていました。

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