★ それでも、オーストラリアでは年間25万頭もの犬と猫が、安楽死処分にされています。うち、4分の1は、シドニーが首都のニューサウスウエールズ州。そのニューサウスウエールズ州の大きな動物保護団体の一つ、シドニー・ドッグ・アンド・キャッツホームでは、今度、 "healthy and treatable dogs", つまり、健康で扱い可能な動物は、全て、安楽死処分をしない、No Kill ポリシーを実施すると発表しました。彼らのシェルターに連れてこられる動物の90%は、「健康で扱い可能」なのだと言います。なのに、家族が離婚などで離散したとか、プレゼントとしてもらって、結局は手放すことになったとかいう、無責任な理由で捨てらるのです。
★ このシドニー・ドッグ・アンド・キャッツホーム側では、今回のポリシーに関して、 community involvement and responsibility コミュニティー・インヴォルブメントとリスポンサビリティが必要だだと言っています。本当にそうです。保護団体だけが、頑張っても、社会が「知らないよ」と言えば実現しないし、それぞれの人々が、動物は家族の一員で、命あるものだということを考えるべきです。動物の命を考えるということは、人間の命も考えること。私は、前に、人間のための緩和ケア・高齢者ケアのセミナーをオーガナイズしていたことがあるので、その時に、命のことやQOLを学びました。
★ この No Kill ポリシーは、オーストラリアではアニマルウエルフェアリーグ・クインズランド(AWL)が先鞭をつけました。小さなシェルターでは、このポリシーを実行していたところもありましたが、大規模なシェルターでは彼らが初めてでした。彼らは、大きくて素晴らしい施設を持っていて、収入源の一つが、併設された獣医クリニックだということでした。クリニックには多くの人が来るので、動物愛護について教える機会にもなるし、一石二鳥です。日本のシェルターでも考えてみたらいかがでしょう。また、日本では、まず、マーケティングを考えるべきだと思っています。でも、どうしても、「金儲けかあ」と忌避される感じがします。ドネーションを増やすためには、政府に、シェルターなどへの寄付行為はタックスフリーにすることを働きかけることも必要です。たくさんお金を募って、それを有用に使う。動物たちのために。
DR バーバラ・フュージェーのハーブセミナーが終わりました。DR 須崎のオーガナイズで成功裏に実施されましたが、参加された獣医師の方々から、「もっと多くの獣医師に来てもらかった」との声がありました。つまり、大変役に立ったとのことですよねえ。それは。 もちろん、セミナーには獣医師の方々だけでなく、熱心な飼い主の方々も参加されました。ハーブには当然漢方が入ります。バーバラは世界でも珍しい獣医師のための漢方の本も書いています。参加者の中には、その本をお持ちの方もいらっしゃいました。 慢性疾患が多い昨今、病気を全体的なものとしてとらえ、西洋獣医学とハーブ・漢方などの補完獣医学を使って、多くの症例の治療に成功しているバーバラ。二日間に渡って、肝臓、腎臓、心臓、そして今日は皮膚疾患や癌などの病気を、漢方とハーブ、食事療法、そして西洋獣医学などを使ったホリスティック(全体的な)なアプローチを紹介しています。うちのサリーも、皮膚アレルギーがひどいので、出張前に、バーバラに診てもらいました。ついでに心臓の悪いうちの主人のためにも、漢方薬を処方してもらいました。ちゃんと飲んでいるかなあ。